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鎮静(麻酔)ありの大腸カメラの本当の感想・・・痛くない?つらくない?

おはようございます。
ふくい内視鏡・胃腸クリニック 院長の宇賀治良平です。

ブログを書いている今日の福井市内の天気は・・ちょっと曇っていますね。
昨日の日曜日は久しぶりにカラッと晴れた日で、大変気持ちよかったですね!
雪も溶けて、春の訪れを感じる1日でした。

そして、今日はちょっと冷えるので・・
寒暖差のある時期は、おなかの調子が崩れやすく、便通の変化をきっかけに受診される方も増えています。
ご注意ください。

さて今回は、患者さんからご相談が多いテーマ——
「鎮静(麻酔)ありの大腸カメラって、本当に痛くないの?つらくないの?」
について、日々の診療でよく伺う“実感”をベースに、わかりやすくお話しします。

 

① 鎮静(麻酔)ありの大腸カメラは「眠っている間に終わる」ことが多い

 

 

大腸カメラは、腸を伸ばしたり空気(ガス)で広げたりするため、体質や腸の形によっては不快感が出やすい検査です。
そこで、不安や緊張を和らげ、検査中のつらさを軽くする目的で鎮静(必要に応じて鎮痛も)を使うことがあります。
これは内視鏡診療で広く行われている方法で、鎮静を安全に行うためのガイドラインも整備されています。

鎮静の効き方には個人差がありますが、実際には

  • 「気づいたら終わっていた」

  • 「検査の記憶がほとんどない」

  • 「思っていたよりずっと楽だった」

という方が多いのが、現場での実感です。

 

② “痛みゼロ”と言い切れない理由(=正直にお伝えしたいこと)

 

一方で、鎮静は魔法ではありません
検査を受けてくださった患者さん、皆さんが本当に全員辛くなかったら良いのですが・・
体質・緊張の強さ・薬の効き方・当日の体調などで、**「痛みや違和感があった」**と感じる方がいらっしゃるのも事実です。

ガイドラインでも、鎮静は「標準的な指針」であり、年齢・合併症・希望・社会状況などを踏まえて柔軟に対応する必要がある、とされています。

だからこそ当院では、検査前にしっかりお話を伺い、状態に合わせて調整しながら、できるだけ負担が少ない形を一緒に考えます。

 

③ つらさの“本丸”は検査より「前処置(下剤)」のことも多い

 

 

「大腸カメラが怖い」というお気持ちは自然ですが、実は多くの方が大変だと感じやすいのは、検査そのものよりも**前処置(腸管洗浄剤=下剤)**です。

実際に頂戴した声でも、

  • 「下剤の味がつらかった」「飲みにくかった」

  • 「飲んでいる最中に具合が悪くなった」

  • 「準備中、個室や仕切りがあるとありがたい」

といったご意見がありました。

前処置は“検査の質”にも関わる大切な工程です。
できるだけ苦痛が少ないように、説明や環境面も含めて改善を重ねていきます。
今後は前処置として重要になる食事についてもブログにてお伝えしていきたいと思います。

④ 「安心できた」という声が多い理由は、検査中の“声かけ”にある

 

 

鎮静の有無にかかわらず、内視鏡検査は緊張するものです。
当院に寄せられた感想で特に多かったのが、

  • ・声かけが丁寧で安心できた

  • ・不安な点を質問しても、嫌がらずに説明してくれた

  • ・つらい時に背中をさすってくれたり、手を握ってくれて心強かった

  • ・院内が清潔で、雰囲気や音楽でリラックスできた

といった内容でした。

実際、鎮静中でも不安が強いと体がこわばりやすいですし、コミュニケーションや安心感は検査体験に影響することが知られています。
また、音楽が不安や痛み、満足度に良い影響を与える可能性も報告されています。

当院では、個人個人の鎮静剤投与の種類・量・タイミングについても記録を行い、次回の検査でもより快適に、安全に検査を受けていただけるように心がけています。

 

⑤ 予約・待ち時間についてのご意見も、きちんと受け止めています

 

 

一方で、率直なお声として

  • 「待ち時間の目安(おおよその終了時間)を受付時点で知りたい」

  • 「予約時間からどれくらい遅れているか連絡がほしい」

  • 「診察室に入ってからの待ち時間が気になった」

というご意見もいただきました。

検査前は特に緊張している方が多いので、“時間の見通し”が安心につながるというお声はその通りだと思います。
ご負担を減らせるよう、案内の仕方・情報の出し方を引き続き見直していきます。

 

 

よくある質問(Q&A)

 

 

Q1. 鎮静(麻酔)ありなら、本当に「痛くない」「つらくない」ですか?

A. 多くの方が「眠っている間に終わった」「記憶がほとんどない」と感じます。
一方で効き方には個人差があり、体質や当日の状態によっては違和感が残ることもあります。
鎮静は安全に行うための指針(ガイドライン)もあり、状態や希望に合わせて調整することが大切です。

 

Q2. 鎮静を使った後、当日は運転できますか?

A. 一般に、鎮静後は判断力が完全には戻りきらない可能性があるため、当日の車・自転車の運転や重要な判断は避けることが推奨されています。
海外ガイドラインでも、鎮静や鎮痛を受けた場合、24時間は運転・機械操作・重要な決定・飲酒を避けるよう推奨しています。
(当院の具体的なルールは、検査前説明でご案内します。)

 

Q3. 「一番つらいポイント」はどこですか?

A. 個人差はありますが、体感として多いのは 検査そのものより“前処置(下剤)”が大変という声です。
味や飲みやすさ、途中で気分が悪くなる不安などがあり得ます。
心配が強い方は、事前に遠慮なくご相談ください。

 

 

最後に

 

大腸カメラは「怖い」「痛そう」というイメージが先行しやすい検査です。
でも実際には、鎮静(麻酔)を使うことで「思ったよりずっと楽だった」という方が多いのも事実と思います。

そして検査の負担軽減につながるのは、薬だけでなく説明・声かけ・安心できる環境だと日々感じています。

当院では、できるだけ負担の少ない内視鏡検査を心がけています。
不安が強い方ほど、まずはご相談だけでも大丈夫です。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

参考文献

  • ・日本消化器内視鏡学会.内視鏡診療における鎮静に関するガイドライン(第2版).消化器内視鏡 2020.

  • ・Sidhu R, et al. British Society of Gastroenterology guidelines on sedation in gastrointestinal endoscopy. Gut. 2023.

  • ・Early DS, et al. Guidelines for sedation and anesthesia in GI endoscopy. Gastrointest Endosc. 2018;87(2):327-337.

この記事を執筆した人

この記事を執筆した人

宇賀治 良平

  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化日本肝臓病学会専門医
  • 器病学会専門医
  • 日本内科学会総合専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本消化器がん検診学会消化器がん検診総合認定医
  • 日本ヘリコバクター学会H. pylori感染症認定医

おなかの中からふくいを元気にする。を掲げ毎日の診療にあたっています。
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