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アニサキス

アニサキスについて

アニサキスについてアニサキスは魚介類を介して人に感染する寄生虫で、症状は軽い腹痛から腸閉塞まで様々です。
内視鏡での除去や薬で治療可能であり、内視鏡で除去した場合は、除去後まもなく症状が治ります。
感染予防には60度以上で1分以上加熱するか、マイナス20度以下で24時間以上冷凍することが有効です。
魚介類摂取後に症状が出た場合は、速やかに医療機関にご相談ください。

アニサキスが発症する
部位別の症状

胃アニサキス症

アニサキスが胃壁に刺さることで発症し、経口感染後3~4時間で上腹部痛、吐き気、嘔吐が起こります。
これらは刺さることによる直接の痛みではなく、胃壁とアニサキスに対するアレルギー反応によるものです。

腸アニサキス症

アニサキスが腸に食いつくことで発症します。
感染後、十数時間~数日後に強い下腹部痛や吐き気、発熱などの症状が出現することがあり、稀ではありますが、腸閉塞や腸穿孔が生じた場合には入院治療が必要です。

消化管外アニサキス症

胃や腸以外の消化管をアニサキスが突き破り、腹腔内に寄生します。
症例数は少なく、寄生した部位に応じて症状が出現します。

アニサキスアレルギー

アニサキスに対するアレルギー反応により、蕁麻疹、血圧の低下、呼吸不全、意識消失などの軽度なものから重篤な症状まで引き起こす可能性があります。

アニサキスは
どれくらい痛い?

アニサキスはどれくらい痛い?アニサキス感染による症状は個人差が大きいのが特徴です。
アニサキスは寄生後3~4日で弱り始め、7日後には自然と死滅します。
その間、多くの人は無症状または軽度の腹痛で過ごすことができますが、一部のケースではアニサキスが胃粘膜に噛みつくことによる物理的な刺激と、アニサキスが分泌する物質に対するアレルギー反応によって激しい痛みを感じることがあります。

アニサキスがいる魚一覧

生きているアニサキスの幼虫が付いたままの魚介類を生食、または加熱・冷凍が不十分なまま食べると、
アニサキスによる食中毒を引き起こしてしまう事があります。下記の魚にはアニサキスが寄生していることが多い傾向にあるので、調理法には気を付けましょう。

  • サバ
  • アジ
  • イワシ
  • サケ
  • ヒラメ
  • カツオ
  • サンマ
  • イカ
 

アニサキスの検査

アニサキス感染が疑われる場合、まずは問診を通じて状況を把握し、胃内にアニサキスがいると考えられる時は、胃カメラ検査を実施し、同時にアニサキスを除去できることもあります。
アニサキスが胃を越えて小腸に存在する可能性がある場合は、血液検査、 X線検査、エコーを行いますが、これらの検査で胃より深い部位にいるアニサキスを特定することは困難です。

アニサキスは自然治癒する?治療法について

胃アニサキス症

胃カメラ検査によってアニサキスが確認されれば、そのまま内視鏡を使用してアニサキスを直接取り除きます。

腸アニサキス症・消化管外アニサキス

アニサキスを見つけるために、バルーン内視鏡などの特殊な内視鏡が必要になることがあります。
しかし、これらの方法は体への負担が大きいため、まずは点滴による対症療法が主に行われます。
腸の穿孔や腸閉塞が発生した場合は、手術による治療が必要になることがあります。

アニサキスアレルギー

ステロイドや抗ヒスタミン薬による治療を行います。
呼吸困難や意識障害などのアナフィラキシー症状が現れた場合は、命に関わる状態であるため、アドレナリンの注射や酸素投与、必要に応じて入院治療が行われます。