大腸カメラは何年ごとに受ければいいの?検査の間隔・タイミングについて教えて!
― 消化器内科医が目安を解説します ―
こんにちは。
ふくい内視鏡・胃腸クリニック 宇賀治(うがじ)良平です。
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さて、外来でよくいただく質問のひとつに、
「大腸カメラって、何年ごとに受ければいいんですか?」
というものがあります。
今回は、大腸内視鏡検査の間隔について、患者さんの状態別に分かりやすくお話しします。
ネットで調べると「3年」「5年」「毎年」など、さまざまな情報が出てきて、かえって分からなくなってしまう方も多いようです。
今回は、
ガイドラインの考え方と、実際の内視鏡診療の現場で私たちがどう考えているか
をあわせてお話しします。
① 結論:大腸カメラの間隔は「全員同じ」ではありません

まず結論からお伝えします。
大腸カメラの適切な間隔は、人によって異なります。
理由はシンプルで、
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・検査の結果
-
・ポリープの有無や種類
-
・年齢
-
・家族歴(大腸がんが血縁者の中にいらっしゃるかどうか)
-
・検査時の観察条件の良し悪し
などによって、リスクが変わるからです。
そのため、「何年ごと」と一律に決めることはできません。
② ガイドラインで示されている基本的な目安

大まかな考え方としては、次のようになります。
大腸に異常がなかった場合
ポリープもなく、きれいな大腸だった場合は、
👉 3〜5年に1回程度
がひとつの目安になります。
この場合、途中は自治体や職場の便潜血検査を毎年受けながら経過を見る、という形になることが多いです。
大腸ポリープを切除した場合
ポリープを切除した方は、ポリープの
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・数
-
・大きさ
-
・病理結果
によって変わりますが、
・1〜3年後
・ 3年後
・3〜5年後
といったように段階的に設定されます。
当院では、検査後に個人個人に合わせて検査の推奨される間隔をご案内しています。
③当院では「少し短め」を提案することもあります。

ここは、当院の考え方として正直にお話しします。
大腸内視鏡検査は非常に優れた検査ですが、医学的には
小さな病変を中心に、一定割合の見落としが起こり得る
ことが知られています。
研究では、腺腫(ポリープ)の見落とし率がおよそ2割前後と報告されています。
特に、
-
小さい病変
-
平坦な病変
-
右側結腸
などは見つけにくい傾向があります。
これは「雑な検査だから」ではなく、
どんなに丁寧に行ってもゼロにはならない医学的限界です。
そのため当院では、
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ポリープが複数あった方
-
平坦な形をしたポリープがあった方
-
前処置が十分でなく、観察の条件が良くない方
-
ご家族に大腸がんがいる方
などでは、ガイドラインの範囲内でやや短めの間隔をご提案することがあります。
これはガイドラインを否定しているわけではなく、
その方の条件に合わせて個別化しているというように考えています。
④ どんな時に相談してほしい?

次のような場合は、検査間隔を待たずにご相談ください。
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血便が出た
-
便が細くなった
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便秘と下痢を繰り返す
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体重が減ってきた
-
以前の検査結果がよく分からない
「前は大丈夫だったから」と自己判断せず、一度確認することが大切です。
⑤よくあるご質問(Q&A)

Q1:便潜血が陰性なら、大腸カメラは必要ありませんか?
症状がなければ、毎年の便潜血検査を続けるのが基本です。
ただし、過去にポリープがあった方や家族歴がある方は、陰性でも大腸カメラをおすすめする場合があります。
Q2:便潜血陽性で大腸カメラをして異常はありませんでした。
次は何年後ですか?
その場合は、内視鏡で追い続けるよりも、いったん便潜血検査に戻る形になることが多いです。
状況に応じて個別にご説明します。
Q3:小さいポリープでも取った方がいいのですか?
将来的に大きくなる可能性があるため、基本的には切除をおすすめしています。
ポリープの種類にもよりますが、大腸がんになりうる可能性がある病変は、当院では積極的にポリープ切除をご提案しています。
切除後のフォロー間隔は、そのポリープの性質で決まります。
⑥ まとめ

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大腸カメラの間隔は人それぞれ
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異常なし:3〜5年が目安
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ポリープ切除後:1〜3年、または3年後
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条件によっては少し短めを提案することもあります。
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検査のタイミングに悩んだときは、以前の結果をお持ちいただければ一緒に整理します。
迷ったら自己判断せず、ぜひご相談をなさってくださいね。
早めに確認することで、安心につながることも多くあります。
福井市で胃カメラ・大腸カメラをご検討の方は、
ふくい内視鏡・胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。
症状がなくても、検査についてのご質問だけでも大丈夫です。
参考文献
大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン 2020 日本消化器内視鏡学会
有効性評価に基づく 大腸がん検診ガイドライン 2024 年度版 国立がん研究センター
Factors influencing the miss rate of polyps in a back-to-back colonoscopy study. Endoscopy. 2012
Polyp miss rate determined by tandem colonoscopy: a systematic review. American Journal of Gastroenterology. 2006


